”ビッグ・バン”のお披露目興行 /中谷潤人4階級制覇に向け初陣へ - Night of The Samurai プレビュー I -
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■12月26日/モハメド・アブドゥ・アリーナ,リヤド(サウジアラビア)/S・バンタム級契約12回戦
WBA1位/3階級制覇王者 中谷潤人(日/M.T) vs WBA位
WBA1位/3階級制覇王者 中谷潤人(日/M.T) vs WBA位
※フル・プレス・カンファレンス(Lemino公式)
https://www.youtube.com/watch?v=QaeMjaIWDDA
来年5月の東京ドームに向けて、”愛の戦士”あらため”ビッグ・バン”を名乗る中谷が、ラスベガスを超えるMMA&ボクシングのメッカを目指すリヤドで、S・バンタム級の初陣を迎える。
現地入りしてすぐに会見と公開練習をこなすハードな日程を縫って、モンスターと一緒にインタビューも行なわれた。ベルトこそ懸けられていないが、ダブルメインの扱いであることに間違いはない。
122ポンドに上げて生じた4ポンドの余裕は、削げ落ちた頬と土気色の表情に相応の生気を与えてくれた。やつれた感さえ否めなかったバンタム級の後半に比べれば、一息つけたのは確かにしても、本人が話すほど「楽になった(減量が)」のかどうかは・・・。
仕上がりそのものは順調な様子で、まずは一安心。
◎公開練習
※フル・メディア・ワークアウト(Matchroom公式)
https://www.youtube.com/watch?v=9DdqZMibZXU
◎Naoya Inoue & Junto Nakatani EXCLUSIVE JOINT SITDOWN INTERVIEW | Mr. Verzace Podcast | Ep. 5
2025年12月25日公開/リング誌公式
「P4PのNo.1」を目標に掲げて、モンスターとの大一番を控える3冠王のテストマッチに呼ばれたのは、20勝(18KO)のレコードを誇る25歳のメキシカン。175センチのタッパに恵まれた大型パンチャーの触れ込み。
エリックとディエゴのモラレス兄弟、トニー・マルガリート,ラウル・”ヒバロ”・ペレス,ファン・F・エストラーダ,ハイメ・ムンギア,ジャッキー・ナーヴァら、錚々たる面々を輩出したティファナの出身で、エリック・モラレスのコーナーでアシスタントを任されていたフェルナンド・フェルナンデスがチーフ・トレーナーを務めている。
2020年11月デビュー~2022年8月の10戦をバンタム級で戦い、2022年11月以降S・バンタム級に定住。2戦目(4回戦)で判定勝ちを収めた後、出世試合となった今年5月のアザト・ホヴァニシアン(アルメニア)戦(10回判定勝ち)まで、17試合連続KO勝ちを続けていた。
メキシコ国内では、大物プロモーター,フェルナンド・ベルトラン(最大手の興行会社プロモシオネス・サンフェル)の傘下で戦っており、初渡米が叶った2024年9月のヨンフレス・パレホ(ベネズエラ)戦をきっかけに、サンディエゴに活動拠点を設けてティファナとの往復を継続中。
40歳を目前にした大ベテランのパレホは、かつてバンタム級でWBAの暫定王座に就いたとは言え、会長職を実の父親から禅定されたメンドサ・ジュニアがとち狂い、ありとあらゆる批判にも臆せず(馬耳東風)、スーパー・正規・暫定の3人王者制にまい進・乱発していた10年以上も前のこと。
猛威を振るう武漢ウィルス禍により、2020年と2022年をそれぞれ丸々1年休み、2021年暮れにメキシコ国内で行われた亀田和毅戦(12回0-3判定負け)の後、2023年2月にも亡命キューバ人のアリエル・ペレスに8回0-3判定負け。
KO(TKO)を免れている点だけは、技術と経験の賜物と見るべきだろうが、試合枯れが続く中での連敗はそのままキャリアの終焉を如実に示しており、「勝って当然」のオールド・タイマー。危なげなく攻め続けて棄権に追い込んだが、トップランクを正式契約へと動かすには至らなかった模様。
アルメニアの勇敢なファイター,ホヴァニシアンもまた、37歳の高齢に加えて、ルイス・ネリー(2023年2月/11回KO負け)、ピカソ(2024年8月/12回0-3判定負け)と連敗中で試合間隔が空いていた。
フィジカル・タフネスとインファイトを売りにしてきた”クレイジーA(Crazy A)”も、激闘による疲労と加齢の影響は明らか。世界ランクからも外れて久しく、第9ラウンドにはホールディングで減点されるなど昔日の面影は無し。
正式な引退こそ表明していないけれど、階級を上げて来た元王者に続いて、メキシコのホープ2人の踏み台となり、その役割を終えた。
現在のランキング(WBC10位・IBF12位・WBO11位)が示す通り、米国内ではほとんど無名と言って良く、ベルトランの盟友ボブ・アラム率いるトップランクとの友好的な関係を保ちつつ、フレディ・ローチやロベルト・ガルシア、ジョエル・ディアス,アベル・サンチェス,ボブ・サントス等々,カリフォルニアで活動する著名なトレーナーに付いたという話も聞かない。
詳細なインタビューも当然行われておらず、アマ経験の有無も含めた詳しい来歴は不明。現時点での評価についてあえて申せば、「戦績だけはいいメキシコのローカル・トップ」といったところだろうか。
◎試合映像
<1>A・ホヴァニシアン戦:10回3-0判定勝ち
2025年5月10日/パチャンガ・アリーナ(カリフォルニア州サンディエゴ)
https://www.dailymotion.com/video/x9jaydw
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オフィシャル・スコア:98-91×3
主催:トップランク/配信:ESPN+
メイン:レイモンド・ムラタラ UD12R ザウル・アブドゥラエフ(IBF暫定ライト級王座戦)/エマニュエル・ナバレッテ NC8R チャーリー・スアレス(WBO J・ライト級王座戦]
※スアレスはリオ五輪代表(ライト級)からプロ入りしたフィリピン期待の中量級ホープ(29連勝10KO)。バッティングによるナバレッテの負傷判定勝ち→ノーコンテストに変更(カットは正当な打撃によるものと判明=WBOはリマッチを指示)
<2>Y・パレホ戦:4回終了TKO勝ち
2024年9月20日/デザート・ダイヤモンド・アリーナ(カリフォルニア州グレンデール)
https://www.dailymotion.com/video/x960f64
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オフィシャル・スコア(第4ラウンドまで):39-37×2,40-36
主催:トップランク/配信:ESPN+,ESPN Knock Out
メイン:ハイメ・ムンギア KO10R エリック・バジニアン
※チャーリー・スアレスの再起戦(3回TKO勝ち)も行われた、
ブロック&カバーで守りながら、厚みのある上半身と太い下半身に支えられたフィジカルを武器に、圧力をかけ続け前進を繰り返す真っ正直な正攻法。Boxrecの身体データには間違いも多く、165センチの記載が事実か否かは別にして、映像で見る限りリーチは短い。
身体的な特徴ゆえに、ロング・ジャブで突き放すアウトボックスは難しく、恵まれたサイズを最大限に活かすプレス・スタイルを採ったとの印象。
エマニュエル・ナバレッテが得意にする、カマのように大きな弧を描いて、アウトサイドから遅れ気味に着弾するメキシカン特有のフック%アッパーも無い。ジャブを突きながら、ショートのワンツーとフックを軸に、インサイドからのアッパーを混ぜたベーシックなコンビネーションで時間をかけて切り崩す。
極めて高いKO率に相応しい爆発力、1発でし止める圧倒的なパワーも感じられない。実直で派手さの無いボクシングだが、その分堅実とも言える。具体的な数値は不明ながら、リバウンドの幅はかなりありそう。
長身選手にありがちなギクシャクとした動き、腰高な不安定感が少ないのは、無闇に振り回さないスタンダードなボクシングのお陰で、余計な力みが無いことが一番の要因だとは思うけれど、リバウンドの効用も無視はできない。
◎RAW WORK | JUNTO NAKATANI SPARRING FOR NIGHT OF THE SAMURAI | BOXRAW
率直に申し上げて、「いい相手が見つかったな」と思う。中谷に見劣りしないサイズを持ち、ワンパンチ・フィニッシュの怖さは無く、柔らかい割りには変化にも乏しい。頑丈そうではあるし、守りもそれなりにしっかりしている為、そう簡単に倒れそうにないのも好ましい。
アップセットの要素は限りなくゼロに近く、オッズも大きく差が開いている。
□主要ブックメイカーのオッズ
<1>BetWay
中谷:-1587(1.06倍)
エルナンデス:+700(8倍)
<2>FanDuel
中谷:-1500(1.07倍)
エルナンデス:+1000(11倍)
<3>ウィリアム・ヒル
中谷:1/12(1.08倍)
エルナンデス:11/2(6.5倍)
ドロー:20/1(21倍)
<4>Sky Sports
中谷:1/12(1.08倍)
エルナンデス:4/1(5倍)
ドロー:25/1(26倍)
明白な力の差を見せるのは当然で、余り時間をかけず綺麗に倒し切りたいところではあるが、西田凌佑との統一戦で見せた一気呵成の攻勢ではなく、しっかり距離をキープしながら、出所のわかりにくいジャブで内・外を丁寧に打ち分けつつ、ガードの隙をスピードに注力した速い左で抜け目なく打ち抜く。
ノックアウトを無理に急がず、理詰めの崩しで静かに仕掛けた方が、却ってチャンスの到来を早めるのではと、そんな気がする。
とは言え身体はあるので、「まともにやっていたら勝てない」と覚悟を決め、ガードそっちのけでブンブン振り回してきたら、”まさかの一撃”がまったく無いと言い切ることはできない。
前後だけでなく両サイドを余すところなく使い、いつも以上に隙の無いボクシングを徹底して、窮鼠猫を噛む間も与えないぐらい圧倒して欲しいし、この相手なら十二分にできる筈。、
◎中谷(27歳)/前日計量:121.6ポンド(55.1キロ)
戦績:30戦全勝(23KO)
世界戦通算:10戦全勝(9KO)
※5連続KO更新中
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■3階級制覇
(1)WBOフライ級:2020年11月6日~2022年10月27日(V2/返上)
(2)WBO J・バンタム級:2023年5月20日~2023年12月14日(V1/返上)
(3)WBCバンタム級:2024年2月24日~2025年9月18日(V4/返上)
(4)IBFバンタム級:2025年6月8日~9月18日(V0/返上)
※2団体統一
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元日本フライ級(V0/返上),元日本フライ級ユース(V0/返上)王者
2016年度全日本新人王(フライ級/東日本新人王・MVP)
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アマ戦績:14勝2敗
身長:173センチ,リーチ:176センチ
左ボクサーパンチャー
◎エルナンデス(25歳)/前日計量:120.8ポンド(54.7キロ)
WBC10位・IBF12位・WBO11位(WBAランク外)
戦績:20戦全勝(18KO)
身長:175センチ,リーチ:165センチ
右ボクサーファイター
◎前日計量
※フル・ウェイイン
https://www.youtube.com/watch?v=E1tChZUx4Cs
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■リング・オフィシャル:未公表

