武居と平岡に坂間も合流 /世界に最も近い和製プロスペクト3名が競演 - 井上尚弥 vs M・タパレス アンダーカード・プレビュー II -
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<2>12月26日/有明アリーナ/54.5キロ(120ポンド)契約8回戦
WBAバンタム級10位 武居由樹(大橋) vs マリオ・ディアス(メキシコ)
WBAバンタム級10位 武居由樹(大橋) vs マリオ・ディアス(メキシコ)
先月28日付けで、保持していたOPBF S・バンタム級王座を返上。規定の路線化していたバンタム級への階級ダウンに向けての試運転(第2弾)。リミット上限の53.5キロ+1キロ(120ポンド)契約の8回戦に登場する。
対戦相手のディアスは、いわゆるアベレージのローカルランカー。攻防の基本的な技術に不足はなく、良くまとまってはいるが、1発の怖さや手足のスピードなど特筆すべき特徴も無し。
2017年にWBCの米大陸王座に就いているが、おそらくは階級アップの為、1度も防衛せずに返上した模様(はく奪?)。その後はS・バンタムとフェザーを行き来しながら戦い、2019年5月にはアリゾナ在住の同胞で、122ポンドのプロスペクト,カルロス・カストロ(メキシカン)に大差の10回判定負け。
昨年2月~今年6月までの間に、120~121ポンド契約で4試合をこなして1勝3敗。サイズも小ぶりで、メキシカンらしいフィジカル・タフネスと粘り強さも、手に余るという程の水準にはない。
バッティング&揉み合い上等のラフ・ファイトへの懸念もまずない。テストマッチには打ってつけと言ったら、流石に言葉が過ぎるかもしれないが、仮に倒し切れないとしても、足元をすくわれる心配は無用。
WBA以外の3団体が発表した11月の月例ランキングでは、まだ122ポンドに名前が記載されており、武居のコンディション(仕上がり具合)について、大橋会長も慎重に見極めたいのだろう。
これまで国際式に転向したキックボクサーの大半が、ボディワークの決定的な不足(硬くて棒立ちの上半身+反応の鈍さ)と、直線的な攻撃が仇となってカウンターの格好の餌食となり、国内・地域レベルから上に進むことができないまま、キャリアを終えるケースが目立つ。
その意味において、身体全体と手足のスピードに恵まれ、俊敏な機動力と柔軟性も併せ持ち、天衣無縫と表すべき独特なムーヴィング・センス&高精度のパンチでKOを量産する武居は、近い将来の大成を予感させずにはおかない。
54キロ(119ポンド)契約で臨んだ前戦(7月25日:尚弥 vs フルトンのアンダー)、フィリピンの中堅ロニー・バルドナドを3回KOで一蹴するも、右を浴びてヒヤリとするシーンもあった。
Lemino公式の”煽りV”では大橋会長がボクシングへの迷いに言及したり、武居自身もすっきりしない胸中を語ってはいるが、当事者ではない一ファンのこちらは、ほとんど心配はしていない。
これから対戦相手のレベルが上がるにつれ、圧巻の連続KOもいずれ途絶えるだろうし、苦闘を強いられることもあると思うけれど、井上尚弥との単純比較は百害あって一利なし。
リアル・モンスターのフェザー級進出が早まった場合の出戻り(S・バンタム)を横目で睨みつつ、帝拳からデビューした那須川天心(驚くべきスピードスター=今は倒せなくても全然OK)との出世争いは必見。
◎武居(27歳)/前日軽量:120ポンド(54.5キロ)
前OPBF S・バンタム級王者(V1/返上)
WBC S・バンタム級9位/IBF J・フェザー級10位/WBO J・フェザー級15位
戦績:7戦全勝(7KO)
キックボクシング:25戦23勝(16KO)2敗
K-1 WORLD GP 2019 K-1 S・バンタム級世界最強決定トーナメント優勝
K-1 WORLD GP 第2代S・バンタム級(55キロ上限)王者
※2017年度K-1 MVP(K-1 AWARDS 2017)
Krush 53キロ級初代王者
身長:170センチ,リーチ:173センチ
左ボクサーファイター
◎M・ディアス(28歳)/前日軽量:119.9ポンド(54.4キロ)
戦績:27戦21勝(9KO)6敗
身長:165センチ
右ボクサーファイター
◎Lemino公式
<1>WBA・WBC・IBF・WBO 世界スーパー・バンタム級王座統一戦 井上 尚弥 vs マーロン・タパレス
12月26日(火)無料LIVE配信(開場15:45/開演16:00)
<2>前日軽量:12月25日(月)ライヴ配信予定(開場12:45/開演13:00)
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<3>64.5キロ(142ポンド)契約8回戦
IBF J・ウェルター級10位 平岡アンディ(大橋) vs セバスティアン・ディアス(メキシコ)
最激戦区に位置づけられる中量級で世界を目指す平岡が、S・ライト級のリミット上限(140ポンド)+2ポンドの契約で、メキシコから呼ばれた中堅選手との8回戦に臨む。
2019年11月、コスモポリタン・ラスベガスで行われたトップランクの興行に参戦。負け越しのメキシカンを問題にせず2回TKO勝ち。実力差が明々白々だったとは言え、期待通りの米国デビューを飾る。
しかし、武漢ウィルス禍で1年のレイオフを余儀なくされ、2020年10月に再渡米。MGMグランド内に設けられた無観客専用の会場(ザ・バブル)で、井上尚弥 vs ジェイソン・モロニーのアンダーに出場すると、テキサス・ベースの黒人ローカル選手を4回TKOで決着。
本格的な米本土進出に弾みがつくと思いきや、王国アメリカを繰り返し襲うパンデミックの猛威は凄まじく、国内でのキャリアメイクに方針転換。2021年10月、国内のファンが固唾を呑んで見守る中、話題のパンチャー,佐々木尽(八王子中屋)を11回TKOに屠り、日本とWBOアジア・パシフィックのダブル載冠を果たす。
プロ10年目を迎えた今年1月、日本王座(V2)のみ返上。WBOの地域タイトルを守りながら(V4)、再々渡米も含めて世界タイトルへのチャンスを伺う。
あくまで推測だが、対戦相手のセバスティアン・ディアスは、武居と戦うマリオ・ディアスの兄だと思われる(出身地と姓がまったく一緒)。
S・フェザー~ウェルターまで、体重を上げ下げしてリングに上がる典型的な白星配給役。6回TKOに退いた直近(8月19日/メキシコ国内)の試合映像を見ると、130ポンドの契約ウェイトがウソのようにお腹周りが膨れ上がっていた。
計量後の食事と水分補給が過ぎたのは間違いないが、いったい一晩で何キロ戻したのか。煽りVでは「世界前哨戦」の言葉も聞かれたが、とてもじゃないがそんな実力の持ち主ではない。
フィジカルは頑丈そうで、打たれながらもコツコツ手数を返してくる。メキシカンのアンダードッグを侮ると、思わぬ反撃を食らって痛い目に遭うのは必定。とは言うものの、いくら何でもこの選手相手にそれはないだろう。
◎平岡(27歳)/前日軽量:142ポンド(64.4キロ)
現WBOアジア・パシフィックJ・ウェルター級(V4),前日本S・ライト級(V2/返上),前日本ユース同級(V1/返上)王者
戦績:22戦全勝(17KO)
2014年度東日本新人王(ライト級)
身長:180センチ,リーチ:188センチ
左ボクサーパンチャー
※平岡の略歴に触れた過去記事(2018年2月28日)
移籍組み,ベテラン,新鋭が勢揃い - ローマン VS 松本 後楽園決戦アンダーカードシhttps://blog.goo.ne.jp/trazowolf2016/e/369c5a2d986ad30ca3204828004b3e8b
◎S・ディアス(30歳)/前日軽量:141ポンド(63.9キロ)
戦績:25戦18勝(13KO)6敗1分け
身長:身体データ不明
左ボクサーファイター
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拳四朗の後継者現る。
108ポンドで熱い視線を浴び始めた坂間叶夢(さかま・かなむ/ワールド・スポーツ)が、7月25日に続いて井上尚弥のアンダーに召集。
2021年5月のデビュー(C級:4回戦)以来、8連勝(7KO)の快進撃を続ける二十歳の若武者は、都立の淵江高校に通いながら17歳でプロ入り。
幼い頃から空手で鍛え始め、小学2年でキックを習い出した後、小学4年からボクシングに鞍替え。U-15全国大会で優勝と準優勝を2度づつ果たしており、本格的なアマチュアキャリアに進まなかった為、ファンの認知は余り高くはなかった。
2021年度の全日本新人王を獲得して、技能賞に選出されたことでもわかる通り、秀逸なスピード&シャープネスを武器に戦う、小気味のいいテクニカル・パンチャータイプ。
ジャブのタイミングと精度に優れたセンスを感じさせてくれる。さらに手数が良く出る上、ラッシュに見せる連打もけっして大振りにならずコンパクト。自ら専属コーチを務める齊田竜也会長(アトランタ五輪代表候補/国際ジムでプロのトレーナー修行後独立)のみならず、大橋会長が惚れ込むのも無理はない。
フィリピンから招聘されたジョン・ポール・ガブニラスも、23歳の若きホープ。10勝(7KO)2敗の戦績が示す通り、軽量級離れした強打を売りにする。
8月15日に同い年の同胞ミレイ・ファハルド(11勝10KO1敗)とぶつかり、ショッキングな初回TKO負けを喫したばかりで、再起戦が初来日となった。
坂間は無闇に攻め急がないことが大事。






